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[判例]派遣女性にセクハラ 派遣先に賠償命令

 和洋菓子製造販売会社「味覚糖」(本社・大阪市中央区)の奈良工場で派遣従業員として働いていた女性が、当時の上司の男性からセクハラを受け、抑うつ神経症を発症したとして、味覚糖と派遣会社に対し、計約700万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が15日、奈良地裁でありました。

 一谷好文裁判長は上司に対する使用者責任を認め、同社に77万円の支払いを命じました。派遣会社への請求は棄却しました。派遣労働者へのセクハラ訴訟で派遣先の責任が認められたのは、日本航空に対する東京地裁判決(03年8月)などわずかしかなく、異例です。

 裁判長はセクハラを認定した一方で、「セクハラ行為を受けていた間も精神的不調を訴えなかった」として抑うつ神経症発症との因果関係は認めませんでした。

 判決によると、女性は平成2007年9月ごろから、元上司から携帯電話の番号を教えるよう何度も言われたり、体を触られるなどしました。女性は2008年6月以降、休職し、同年7月に労災が認められました。元上司は同年12月に自殺しています

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