[その他]ソニー 人事・経理を委託 日本IBMと合弁会社設立
ソニーは15日、4月からソニーと国内グループ会社の人事・経理業務の一部を日本アイ・ビー・エム(日本IBM)にアウトソーシング(外部委託)すると発表しました。勤務評定や待遇にかかわる業務は引き続き、グループ内で行うとのことです。ソニーは業務の集約や製造拠点の見直しなどの組織の効率化を進めており、今回もその一環。インターネットの活用などで社内業務費の低減を図ります。
日本IBMに外部委託する具体的な業務は、国内におけるソニー本体および一部子会社の給与計算、派遣要員の管理、社員サポート、出張費精算、売掛金や買掛金の管理など。大企業の間では、コスト削減のため、人事や経理など内部管理で使うコンピューターシステムの管理、運用などをIT(情報技術)メーカーに外部委託することは多いですが、業務そのものまで外部委託するケースは珍しく、同じ電機業界で一部業務ではライバル関係にある他社に委託するのも異例です。
サービス提供にあたって、共同出資会社「ヒューマンキャピタルアソシエイツ」を設立する。資本金は1億円で、IBMが60%、人材派遣会社のマンパワーが20%、ソニーが20%それぞれ出資します。本社は、東京・箱崎のIBM本社内に置きます。設立は4月1日の予定。
10年3月期も2期連続の最終赤字を見込むソニーは09年度、グループ全体で3300億円のコスト削減を計画。今回の内部管理業務の外部委託もリストラ加速の一環と見られます。