[年金・医療]「年金通帳」交付、10年度は見送り ネット閲覧で代替
長妻昭厚生労働相は4日の閣議後の記者会見で、すべての年金加入者がいつでも自分の年金記録を確認できるようにするための「年金通帳」の2010年度からの交付を見直す考えを明らかにしました。早くても11年度に先送りし、10年度予算概算要求で約500億円の関連予算を大幅に圧縮する方針です。
年金通帳の実現は民主党が衆院選マニフェスト(政権公約)で掲げた目玉政策の一つですが、厳しい財政事情の中で「少しでも効率的な予算を組むという観点から判断し」、当面は紙の通帳を発行せず、インターネットを通じて年金記録を確認するシステムを開発して対応するとしました。自宅でパソコンを扱えない加入者向けに、全国の社会保険事務所などにパソコンを置き、指導員の下で年金記録を確認できるようにする方針です。
11年度以降のあり方については、厚労省が加入者向けのアンケート調査を実施した上で判断するとしています。