[労働経済]派遣労働者、最大の減少幅 7〜9月、38万人減の102万人
総務省は17日、7〜9月期の労働力調査の詳細集計(速報)をまとめました。派遣労働者は102万人と前年同期比で38万人減り、比較可能な2003年以降で過去最大の減少幅となりました。パートやアルバイトは増えましたが、非正規雇用者全体で同36万人減と3四半期連続の減少となり非正規雇用者の就労環境は厳しい状況が続いています。
7~9月期の非正規雇用者は1743万人で、このうちパートやアルバイトで働く人は1165万人と前年同期比8万人増えました。契約・嘱託社員も同8万人増の329万人となっており、派遣労働者の減少幅が目立っています。昨年7〜9月はリーマン・ショックの影響が小さく、派遣労働者数が高水準だった反動が出ているようです。企業が派遣より人件費が安いパートなどにシフトしている点も響きました。
失業者のうち前職が「正規労働者」だったのは96万人と前年同月比41万人増と急増し、雇用調整が正規労働者にも及んでいるようです。