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[労働経済]有期労働の3割「正社員並み」働き うち7割は賃金低め

 有期契約で働く労働者のうち3割が、同じ職場の正社員と同様の仕事を任されていることが30日、厚生労働省の調査で分かりました。このうち4割は基本給が正社員の8割未満で、低賃金で正社員並みに働く有期労働が広がっている実態が浮き彫りになりました。

 調査は7月に1万社余りの企業を対象に実施、6231社から回答を得ました。有期労働はパートや派遣、契約社員などに分類されますが、名称別では働き方の実態がつかめないため、正社員より軽い仕事の「軽易型」や、正社員と同様の仕事をする「同様職務型」など、働き方を調べました。

 その結果、有期労働者の54.4%が「軽易職務型」で、28.3%が「同様職務型」でした。同様職務型で働く人のうち39.4%は、基本給が正社員の8割未満で、8割~10割未満の28.9%も含めると、約7割が正社員よりも賃金が低く抑えられていました。

 企業が同様職務型の有期労働者を活用する理由は、「業務量の中長期的な変動に対応」や「人件費を低く抑える」「高齢者の活用」が目立ち、厚労省は「正社員の代替が進んでいる可能性がある」とみています。

 一方、有期契約で働く5千人を対象にした調査では、同様職務型で働く人の50.0%が世帯主で、40.7%は年収200万円以下でした。

また、有期雇用で働く理由(複数回答)は「正社員の仕事がない」(38.7%)がトップ。解雇、雇い止めも50.2%が体験し、このうち41.4%が「トラブルになった」と答えています。

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