[労働経済]08年雇用動向調査:入・離職率とも3年連続で減少
厚生労働省は8日、08年の雇用動向調査の結果を公表しました。新たに仕事に就いた人の割合の入職率、仕事を辞めた人の割合の離職率ともに3年連続の減少となりました。離職理由では「経営上の都合」だけが上昇し不況の影響が色濃く表れた模様です。
調査は従業員5人以上の事業所1万4617を対象に08年の状況を聞き、回答率は71.0%。それによると、昨年1年間の入職者数は約641万人で、パートを除く労働者に対する割合(入職率)は14.2%、離職者は約659万人で割合(離職率)は14.6%となり、労働者は約18万人減少しました。入職率は07年から1.7ポイント減少し、変動幅は直近5年間で最大となります。
離職理由は、個人的理由が10.1(前年比0.6ポイント減)でトップだが、それを含め契約期間満了などの理由が横ばいか低下する中、「経営上の理由」は1.2%(同0.1ポイント増)で、リストラや解雇など厳しい経済情勢を反映した結果となりました。業種別では建設、サービス、製造業などで入職者を離職者が上回りました。